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2011年4月29日 (金)

GWにロケハンその①群馬県藤岡市

GWを利用し、首都圏の色々なところを訪問してきた。友人を訪問したり、保育園を見学したりというテーマはあったが、全てに共通する目的は、「移住地探し(ロケハン)」だった。

2005年から、いまの畑付きの賃貸住宅住まいを続けているのだが、テラスハウスのために1階、2階と分かれていて使い勝手が悪いのと、子どもが車の往来を気にせずのびのびと遊べる自然豊かなところで暮らしたい、という希望があるからだ。保育園の待機児童問題や通勤の問題もあってそう簡単にはいかないのだが、動かないことには情報も入ってこず、何も変わらない。「いつまでここで暮らすの?」という妻の声に背中を押される形で動いた。

GWの最初に訪れたのは、群馬県藤岡市。前職(環境機器メーカー)時代の同期だった友人(福田)が、群馬県の農家で2年ほど修行した後、群馬県藤岡市で新規就農。試しにコメを買ってみたところとてもおいしく、どんな暮らしをしているか興味があって家族で訪れた。

手土産は、早朝に裏山で掘った竹の子と、職場のうまいパン屋で買ったバナナケーキ。
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最寄駅はJR八高線の群馬藤岡駅だ。うちの最寄駅からは電車を3回乗り継いで3時間ほどかかった。2人の子連れだと3時間の旅はなかなかつらい。加えてに先日からお腹を壊していたユリが八高線の中で服まで浸み出る下痢をするおまけつき。電車の床に新聞紙を敷いて着替えさせる事態になってしまった。でも八高線からは、普段見られないSLを見ることができたのはラッキー。
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群馬藤岡駅には、つなぎを着た福田が娘さんと共に車で迎えに来てくれた。まず見に行ったのは彼の畑。彼は農薬や化学肥料を全く使わずに畑と田んぼをやっている。田畑のほとんどは高齢化した農家から借りているそうだ。

左が大麦(確か)で、右はなたね(菜の花)。大麦は麦茶に、なたねは絞って油を作るんだそう。これだけ広くて、絞れる油はせいぜい200kgだとか。なたね油のほとんどが輸入されているわけだ。

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なたねの右側に植わっているのは小麦だ。小麦粉の原料になる。

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輸入小麦がアメリカやオーストラリアなどから非常に安く入ってくるために、小麦は日本ではあまり作られなくなってしまっているが、彼は米の裏作として作っている。小麦を農協などに販売しようとすると「笑っちゃうくらい安い」そうだが、粉にして消費者に直販できれば何とか採算が合うそうだ。

まだ田植えがされていない田んぼなどを見てから向かったのは鍬夢庵(しゅうむあん)という、体験施設。ここにある石窯を借りて、彼の作った小麦粉でピザを作るという。古民家のような素敵な場所だ。

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福田の娘さん(長女・ハルカちゃん)は面倒見がとてもよく、マホと遊んでくれる。

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鍬夢庵の主、岩崎さんが石窯でピザを焼いてくれる。岩崎さんは、群馬県内で教員をやった後、定年前に退職し、いまはここで子どもなどを相手に草木染めを教えたり、そば打ちをやったりと絵に描いたような第2の人生を謳歌されている。この石窯は友人との手作りだそうだ。

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焼きあがったピザのうまいこと!

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生地は3種類あった。確か、普通の輸入小麦粉、そば粉×福田の小麦粉、福田の小麦粉(全粒粉)だったか。いずれも天然酵母(白神酵母)で発酵させてある。普通の小麦粉のピザももちろんうまかったのだが、全粒粉のが味わい深くてうまかった。

マホも手伝わせて(遊ばせて)もらって大満足。顔つきは真剣だ。

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お腹がいっぱいになった後は、鍬夢庵を訪れた福田の本当の目的、という麦茶の焙煎作業。ピザを焼いた後の石窯で焙煎するという。自家用に焙煎したところとてもおいしかったため、効率無視でやっているのだそう。250gで300円。スーパーで買う麦茶より高いが、この作業を見たら「激安」としか言いようがない。

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煎りたての大麦で作った麦茶はとがった苦味は皆無で、何ともやさしい甘みがある。熱心なリピーターがいるというのもうなずける。

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帰りはJR高崎線の新町駅まで車で送ってもらった。こちらのルートからだと自宅最寄駅まで2時間ほど。途中、新宿の書店で田舎暮らし系の雑誌を6冊大人買い。久々の大手書店だったが、「ナチュラル系雑誌」がこんなにあってびっくり。手に取るのはもちろん都会人たち。田舎へのあこがれが高まっているのだろうか。

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福田は、前職時代には社内のIT部門にいて、管理部門にいた私とは仕事上のつながりが少しだけあったのだが、農業志向、手作り志向、田舎暮らし志向があったとは全く気付かなかった。

2009年11月に新規就農したので農家になってまだ2年も経っていないのだが、自分の考えをもって立派にやっていた。「農」という生き方の追求と、ビジネスとしての効率との狭間で悩むことも多いというが、裸一貫、農業の世界に飛び込んで自立していこうとしている姿はなんだか格好よかった。

2人の娘さんを抱えながら収入はまだ少なく、農作業が忙しくない時期はピザチェーンで配達のアルバイトをしているという(この日も麦茶焙煎の後はバイトだった)。奥さんは地元で事務の仕事をしている。生活はラクではないというが、充実した暮らしぶりを垣間見ることができた。

福田のホームページはこちら。売り切れ商品が多いが、お米も麦茶もおいしいのでお勧めだ。

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